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ボーダーラインを理解するために必要な3つの話

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ボーダラインというのは境界性人格障害の通称ですね。最近では徐々にその名前や症状が広まってきたような気がします。

治療方法も恐らく経験した方の話が一番ためになると思います。

僕が綴るのは一番そばで回復まで見守ってきたときに感じたことをもとにしています。

今、苦しんでいる誰かさんのためになればと切に思います。

境界性人格障害を分かりやすく例える独り言

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幼い頃から我慢をしてきた。

欲しいのはお金なんかじゃなく、ただそばにいてくれる絶対的な時間と愛情だった。

それだけでは暮らしていけないのは分かっているから、だから我慢を覚えた。

我慢をしている間は「いい子だね」「お利口さんだね」と優しく包んでくれる気がしていた。

だけどどこかで自分の存在意義を疑わずにいられなかった。

大人になるにつれて芽をだすその感覚は私自身を苦しめ、理由のない、謂れのない、途方のない絶望だけが胸のなかに広がっていた。

そばに寄ってくれる人はみんないつかは離れていくものだと思っていた。

私自身が「我慢」をしてればそうならずにすむとも思ったが、心の痛みに耐え切れなくてつい気をひくような行動をとってしまう。

相手を傷つけてしまうことを頭では分かっているのに。分かっているからこそ、私は私自身を責め続けた。

次第に「死にたい」と思うようになった。

大切な人を傷つけ、いざという時になれば自分の心の痛みに負け、原因の分からない不安にいつも襲われる。

自己嫌悪と同じ布団で眠りにつき、絶望と共に朝を迎えては手首の傷跡を数えるこの生活から抜け出したいと思った。

薬なんて効かないし、将来に希望なんて持てない。

私は私自身を知らないし、私が私である方法も知らない。

私は私である必要がないし、ここにいる理由もない。

たいそうな自己啓発本の内容なんてどうでもいい。クソみたいなモデルの人生論なんて興味はない。

自分探しにあちこち旅をする意味が分からない。プラス思考の押し売りにはもううんざりだ。

そんなことを思いたくはないのに、本心で思ってしまう。

消えてなくなりたい。

 

と、こんな具合にですね、ところどころ「これ違うよ」って部分もわるかもしれませんが見捨てられ不安や性に対しての裏切り行為、または幼少期の愛情欠落などなど重要でかつ多くの共通点となるポイントはおさえてあるかと思います。

境界性人格障害を持つ人それぞれの生い立ち、環境などが違うため一概には言えませんが大枠は合っているような気もします。

できればご家族の方や近しい方に読んでいただきたいですね。

さらに理解を深める

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正直な話、完全に把握してしまうのが周りの人間にとっては一番安心できる対応だと思います。

僕自身が実際に接してきたときもそうですが、克服した人、現在闘病中だと言う人、実に様々な境界性人格障害に苦しむ人とお話をする機会に恵まれました。

その上でやはり家族や友人、特に恋人の対応や接し方が一番難しいと思うんですね。

そしてなによりこの周りの人間こそが一番振り回され、疲れてしまうパターンが多いんです。

検索すればでてくるとは思いますが境界性人格障害被害者のブログなんてものもあります。

うーん、なんと言いますか・・・。

外野の人間の対応ひとつでその人の回復する速度は段違いに変わります。

実際にどうしたらいいのか、僕個人としての見解や実際にやってきた体験談をもとに書いていきたいとも思いますが、そこにおんぶに抱っこではなく、みなさんがその人と向き合い考えてください。

そしてこの境界性人格障害についてより深く理解することがなによりの武器になります。

ということで僕が非常に参考になった書籍をいくつか挙げていきます。

たくさん読みましたが、今回ご紹介するのは得られるものがあるものばかりです。

[amazonjs asin=”4344981227″ locale=”JP” title=”境界性パーソナリティ障害 (幻冬舎新書)”]

こちらは新書ですが社会的な側面と症状や病状など入門書的な捉え方ができるものとなっております。

まずはこちらをご参考に境界性人格障害というものを考えてみてはいかがでしょうか。

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こちらの書籍は海外の精神科医が長年の臨床データをもとに起こしたものです。患者の症例になると外人さんの名前で進んでいくので少し入りづらいかもしれませんがとてもよくまとめてある本となっています。

これは必ず読んでいただきたい。本人にもご家族にも恋人にもです。

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回復というテーマに沿った本となっています。こちらも非常によく読ませていただきました。

僕も経験がありますが、恐らく家族の方や恋人の方は本当に藁にもすがる思いで何かのきっかけを探しているのだと思います。

これらの本がきっかけになるかどうか微妙なところですが選択肢は確実に増えると僕は思うのでぜひ読んでみてください。

回復までのプロセス

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境界性人格障害と診断されるまでにいくつの心療内科を回りましたか?

いくつの精神科を回りましたか?

きっとみなさんたくさんの医療機関を回ったと思います。

その度に違う診断をされたり、薬を変えたり、量を増やしたりしてきたのだと思います。

境界性人格障害は診察で発見されるパターンは非常に少ないと聞きます。

カウンセリングなどからも見つけにくいとも聞いたことがあります。

それはなぜかと言うと症状が「うつ」や「パニック障害」などの予期不安と相重なり違う病気に間違いやすいからです。

精神科医も神様ではありませんので少ないカウンセリングの時間で患者の本質を見抜くのはほぼほぼ無理な話です。

ですから効果のない薬を出されたり、副作用が強い薬を出されたりと回復のプロセスから外れたところでループしてしまいがちです。

そうこうしているうちに時間ばかりがすぎ、徐々に周りの環境が変わり、余計な不安が湧いてくる・・・。これは悪循環そのものなのでまずは早期発見が第一ステップと言えましょう。

薬による治療は本人の鬱状態、自殺願望や倦怠感を和らげるために使うのは分かりますが、基本的にこの境界性人格障害というのはパーソナル、つまりその人本人の性格、価値観、考え方からきているものです。

そしてその性格、価値観、考え方というのは幼少期にある程度は成形されますのでここで子供にとって本来必要のない「愛情に対する我慢」を覚えさせてしまうと簡単にひん曲がってしまいます。

大人になるにつれて特に女性に限ってですがDVだの中絶経験だのがトリガーとなって心の中が一気に支配されてしまい、そこから境界性人格障害が芽をだすことが多く、これをいい方向に消化しようとするのは生半可な覚悟ではできないものだと思ってください。

基本的に人の言葉は届きません。

どんなにプラス思考ないいことを言っても意味がありません。

きれい事を並べてもなにも響かないのです。

これは残酷なようですが、恐らく境界性人格障害の彼女を持つ方はほとんど共感していただけるかと思うぐらいの「あるある」なんですよね。

ではどうしたらいいか。

それはまた別のお話として書かせていただきます。

今回はこのへんで。

 

 

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