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世界自殺予防デーなので自殺について考えよう

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本日9/10は世界自殺予防デーということで全国の自治体などで自殺を予防するためのキャンペーンを行っております。

我が国日本では2014年度で25427人、今年に入ってからで14405人という数字になっている。

近年、自殺者数は減少傾向にあると内閣府は発表しているが、だからなんだという話だ。

自治体などで繰り返し発信しているのは「思いやりをもちましょう」「ストレスがありそうな人がいたら声をかけてあげましょう」だ。

それが特別ダメなことだとは思わない。

しかし、どこかで矛盾した感情が芽生えるのは僕だけではないはずだ。

自殺とは

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自ら命を絶つ行為を自殺と定義するのならば、冒頭でお伝えした数字の人間がすでに自らの手で命を絶ったことになる。

理由は千差万別。

家庭環境や学校の問題、抱えている精神疾病や対人関係、いじめや暴力など様々だ。

生きることが辛くて、本来最も恐ろしいはずの死をも超えてしまう現実。

首を吊り、手首を切り、高いビルから飛び降りる。

これらを自分で選んで行動してしまうのだ。

ここで残された遺族や友人たちの話を持ちかけるのはナンセンスだろう。

自殺を行動として選択してしまう人は、本来大切な人であろう存在を認識できない、できる状態にないからだ。

死にたいと強く思っている人間はその内、つまり己の内面だけの世界で苦しんでいる。

その世界に他人が入り込む余地はほとんどない。奇跡的に入り込めたとして、そこから本人の意識を引っ張り出してやることは本当に大変なことである。

つまり、死ぬ人間がそれら大切な人たちの存在を軽視しているかというとそうではなく、心の大部分を占めているのだけれど、それ以上に苦しい、辛い現実がある。

それもそうだ。じゃなきゃ死にたいなどとは思わない。

予防する?

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自殺を予防するなんてことは少し問題からズレた考えかと思う。

予防という言葉を使うことであたかもそれが特別な病気であるかのように捉えることができる。

「死にたい」なんて誰でも思うことだ。「本当に死にたい」なんてみんな思うことだ。そこに特別なことなんてなにもない。

それが「普通」なんだ。

命を授かり、自分の意思を持ち、自分の選択で生きてきた僕らは何をする、何を選ぶにしても常に自由の上にいる。

例えばそれが行動として自殺を選ぶことも、例えばそれが思考として自殺を選ぶことも。

何を選んだって個人の自由なんだ。

その自由を、その権利を侵害してはならない。その自由を、その権利を「予防」しようだなんて思っちゃならない。

闘うべきはそこではなく、どれだけ他の選択肢を提案できるか。

どれだけ別の角度、別の道を選択できるか。

ほっといてもいつ死ぬか分からないのが「普通」

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これを見ているあなたももしかしたら明日死ぬかもしれない。

僕だって明日死ぬかもしれない。

不慮の事故で?殺人事件で?死ぬかもしれない。

人間は常に平等に不確定な死を与えられている。そのなかで生きている。

なかには死を選ぶ人間だっている。それは自由だ。

自由だが、どうせ死ぬならと僕は思う。

どうせ死ぬなら未だ踏み入れたことのない土地に行ってみよう。

どうせ死ぬなら未だ出会ったことのない人に会いにいこう。

どうせ死ぬなら未だ話していない自分のことを友人に話に行こう。

たったそれだけで数分先の未来は変わる。

変わった先であなたが死を選ぶのかは自由だ。だが、まだ試していないことが多いのなら死を選ぶには早い気がする。

親が足かせになるのなら無視して進めばいい。

友人があなたをがんじがらめにするのなら無視して進めばいい。

会社があなたに重荷を背負わせるのなら降ろしてしまえばいい。

この世の中は決まりごとばかりのようで実はまだまだ自分で選んでいける道はたくさんある。

死を選ぶのはもちろん自由だ。

しかし、あなたの選択の歴史を、辛い過去を、あなただけの中で留めるにはもったいない。

不必要な物語が生まれないように、あなたの人生という物語も誰かに聞いてもらうためにあるのだから。

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