大人になれば理解できることの範囲は広がります。
それとは逆に大人になるにつれ理解できなくなることがあります。
それは思春期の気持ちです。
突如自殺してしまった息子にいったい何が起こったのか。
調べを進めるうちに明らかになる息子のまったく違った顔を知るとき、大人たちは試される。
今作はそんな作品です。
ミステリーとしての色合いも濃く、登場事物たちはどこか怪しげな雰囲気を漂わせている。
読者に推理させまいとする作者の意地が見え、ページをめくる手がだんだんと加速していく。
ラストを知るとき、あなたは衝撃に包まれることになるでしょう。
おすすめです。