現代版東京裁判。小説「東京プリズン」ネタバレなし書評

めっきり秋の空になりましたね。

秋と言えば読書の秋ということで今回は「東京プリズン」の書評を書いていきたいと思います。

本屋さんで見かけたこともあるかもしれませんね。

話は変わりますが、僕は本屋さんが大好きです。

本屋さんに行くとついつい長居してしまいます。

そして気になる本を手に取っていくとレジに持って行ったときにとんでもない金額になっていることが多々あります。

まぁ計算して買えよという話なんですが・・。

本や音楽は「出会い」というものがあると思うんです。

例えば本屋さんで気になった本があるけどやっぱやめとこうと誰にでもあることだと思います。

でも、その本は次に本屋さんに行くときまでに覚えているでしょうか?

また、次回本屋さんに行ったときにその本と出会えるでしょうか?

分からないですよね。

だから僕は本屋さんに行ったときには極力気になった本を買うようにしています。

そして前回買った本のひとつがこちら。

それでは書評をお楽しみください。

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あらすじ

高校一年生の主人公の女の子はとある事情でアメリカに留学することになります。

そこで担任の先生から天皇の戦争責任について説明せよ。との課題が課せられ・・・。

現代の東京裁判を再現したかのような設定。

はたして天皇の戦争責任について弁明することができるのか。

その作家、赤坂真理

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小説家として非常に繊細な文章を書きます。

情景が思い浮かべられる文章も味のひとつです。

ただ、異常にわかりづらい。

そして読みにくい。

クセがある文章だと思います。

書評

小説家の中にも自分の肌に合う合わないがあるとは思います。

僕個人にもやはり肌に合う合わないがあるのでこの小説が好きな方もいるとは思います。

ただ、本題に入る前置きが異常に長い。

おそらくラストの怒涛の攻めのための布石であり、バックボーンを正確に描こうとしているとは思いますが読んでいる途中で「これ、何がおもしろいんだ?」となってしまいます。

ひどい言い方だとまるで苦行かのように関係なさそうなエピソードの連発。

さらに伏線で繋がるかと思ったらそうでもない。

天皇の戦争責任について。

きっとセンセーショナルな内容かもしれませんがもっとわかりやすくてもよかったかもしれません。

憑依する設定自体も必要だったのかどうか・・。

ただ、個人の思想に基づくことなく、客観的に戦争のことについて描かれていたのでその点はよかったんじゃないかと思います。

気になる方はチェック!